子どもたちと格差 3
カンボジア ~三日目~ 元気いっぱいの子どもたち
愛センターの子供たち
ホテルで朝食を食べた後今日は「愛センター」という子供たちの
学習塾のようなところに行ってきました。そこでは日本人の佐々木さんという
女性の方が働いていて、カンボジアの教育について詳しく話してくださいました。
カンボジアでは小学校から留年制度があるらしくて、
親の手伝いや兄弟の世話をしなくてはならない子どもたちは学校に通うことができなくて、留年して、そのまま学校に来なくなるというケースが多いそうです
。またポルポト政権後、(ポルポト政権について)教師という仕事は評価されにくくなったらしく給料はほかの仕事よりも低いそうです。
そこでカンボジアでは学校の授業後、教師による個人的な塾が開かれています。
学校のテストでは塾でしか教えていない範囲を出題されるので、
塾代を払うことができない家庭の子供は留年してしまうわけです。
このようなダブルスクールを防ぐために佐々木さんたちは無料で勉強を教えているそうです。授業風景を見ていると年齢別ではなく、習熟度別にクラスが分かれていました。
まだ小さいのに5~6桁くらいのひっ算をやっていてすごいなと思いました。
子どもたちの持ち物を見てみると、
両端から削った鉛筆や日本ではみないほど汚れた筆箱を使っていました。
それでも授業を見ているととても楽しそうに勉強していて、
日本人の子どもたちとカンボジアの子どもたちの間には勉強に対する考え方も違うのかなと思いました。楽しそうに勉強している子どもたちを見ていると、
僕はいままでこんな顔をして勉強したことがないなぁと思い、
今までは勉強することはネガティブな感情とセットだったのですが
これからは勉強するということも
楽しんでやっていきたいなとカンボジアの子供たちから学びました。
子どもたちは首からカードをぶら下げていて、一人の女の子のカードを見てみると「FUTURE」と書かれた横に「doctor」と書かれていて、こんなに小さな女の子が自分の夢を誰にでも見えるようにしていてとてもかっこいいなと僕は感じました。
環境や他人のせいにしてもおかしくないのに。
少し手遊びなどをして帰ろうとすると子どもたちが見送りに来てくれて
、握手してくれたり、ハグをしてくれたりしてくれました。
この子たちにはもしかすると一生会うことができないのかなとか
どんな大人になるのかなど考えていると少し泣きそうになりました。
カンボジアにイオンがあるということを知っていましたか?
カンボジアのプノンペンには日本人にはおなじみのイオンモールがあるということで行ってきました。入ってみると日本のイオンモールよりもどこか高級感がありました。日本とは反対にカンボジアのイオンモールには比較的裕福な家庭の人が多いらしいです。プノンペンのイオンモールには映画館やボーリング場などがあり、子どもたちが遊んでいました。当時日本でも大流行していた「君の名は」が上映していてよく見てみると「your name」と書いていて
「ほんまにユア ネエムて訳すんやぁ」と驚きました(笑)
一歩外に出てみると裸足で歩いている子どもがいる中で、イオンではゲームセンターで遊んでいたりボーリングをしている子どもがいて、同じ子どもだけれども全く違う世界で生きていると感じました。これも日本で一般的な生活水準が高いのかあまり感じない経済的な格差を自分の目で見ることができました。
この日も勇気をだして夜のプノンペンを散歩してみました。
散歩5分、終了(笑)
歩いていると男4人組がこっちをみて引かえしてきたと感じたので早足で帰りました。
チキン野郎(笑)
佐々木さんに夜にもう一度会う機会があったので昼に感じた格差について
「この国は永遠にこのような格差が広がった状態が続くのでしょうか?」
と聞くと佐々木さんは
「変わるまでに短くても30年はかかる」とおっしゃっていました。カンボジアの選挙では現在でも不正が行われているらしく現状を変えたいと考えている人たちが現在とは違う党に投票しても意味がないそうです。2018年に選挙があったらしくここでも不正が行われ変化がないとカンボジア内で内戦が起こるかも。ともおっしゃっていました。愛センターで出会った子どもたち無事に大人になれるように祈っています。
カンボジアにきて「ああ、きてよかった」だけでおわりたくないなぁと愛センターやイオン、カンボジアの教育や内戦のことを考えながら眠りました。